60~90年代 ベスト・ロック・アルバム
レコード・コレクターズ誌が、創刊40周年スペシャルとして増刊号を発売した。
内容は、ロック・アルバム200(60~90年代)。
これまで各年代ごとに特集してきたが、それの総集編という形で、60年代から90年までの40年間のベスト・ロック・アルバム200枚をランキングし選んでいる。
評論家が選んだランキング200に加え、読者が選んだベスト50も同時に掲載されている。
『レコード・コレクターズ増刊 ロック・アルバム200』(amazon)
そして今回も、この特集号に便乗して僕自身の選ぶ60~90年代のベスト・ロック・アルバム10枚をランキングして選んでみた。
なお同一アーティストから複数枚選ばないというのと、ライヴアルバムやコンピレーション・アルバムを除外するというルールのもとにセレクト。
では、早速一位から。
第1位
ブルース・スプリングスティーン『明日なき暴走』 1975年
とてもロマンティックでエモーショナルなアルバムだと思う。
情熱ほとばしる作品だが、実はとても作りこまれている。
最高の一枚。
第2位
ローリング・ストーンズ『メインストリートのならず者』 1972年
僕がもっとも大好きなアーティストであるローリング・ストーンズ。
中でも68年の『ベガーズ・バンケット』から『レット・イット・ブリード』『スティッキー・フィンガーズ』『メインストリートのならず者』と続く4作は、どれもロック史に残る超名盤。
その中で一作となると、選ぶのは難しいが、やはりこの一枚(ってレコードでは2枚組)。
プロデューサーは4作ともジミー・ミラー。
彼の貢献は大きかったと思われる。
第3位
ビートルズ『アビイ・ロード』 1969年
ビートルズが入らないわけにはいかない。
そんな彼らは名盤ばかり。
その中から選んだのが『アビイ・ロード』。
アルバム全体としての、完成度が非常に高い作品。
『リボルバー』『ラバーソウル』も大好き。
第4位
イーグルス『ホテル・カリフォルニア』 1976年
「テイク・イット・イージー」的なイメージとは大きくかけ離れた、シリアスなトーンのアルバム。
ある意味ウェストコースト・ブームの終焉を決定づけたともいえる傑作。
「ホテル・カリフォルニア」と「駆け足の人生」のギターに痺れる。
第5位
ピンク・フロイド『狂気』 1973年
ロジャー・ウォーターズが全作詞を手掛けたコンセプトアルバムだが、デヴィッド・ギルモアの叙情的なギターによる心地よさが記録的な世界大ヒットに繋がっていると思う。
なので人間の狂気を扱ったテーマに関わらず、非常に聴きやすいポップ度の高さを持っている。
第6位
キャロル・キング『つづれおり』 1971年
ソングライターとしての偉大さだけでなく、彼女のヴォーカルがとても魅力的なことも伝わる、まさにエヴァーグリーンでマスターピースな一枚。
レコード・ジャケットも素敵だ。
第7位
スティーリー・ダン『彩(Aja)』 1977年
ジャズ/フュージョン・テイストを採り入れた、大人向けの完成度の異常に高いアルバム。
ジャケットの女性は、日本人モデルの山口小夜子。
第8位
ローラ・ニーロ『イーライと13番目の懺悔』 1968年
ローラ・ニーロは凄いと僕が気づいたのは、けっこう遅かった。
日本ではキャロル・キングへの絶大な評価や人気と比べ、ローラ・ニーロに対してのそれは低い、とうかそもそも言及自体が随分少ない。
同じく素晴らしい女性シンガー・ソング・ライターなのに何故?
黒人音楽的なノリがキャロル・キングとは異なる部分だと思う。
彼女のライヴを一度体験したかった。
第9位
オアシス『モーニング・グローリー』
1995年
90年代彼らの音楽に夢中になった人はこの日本にもたくさんいる。
僕もその一人。
特にこのアルバム。
素敵なメロディをエイトビートに乗せて、最高のヴォーカルが表現するという、奇跡のようなギターロック・アルバム。
第10位
U2『ヨシュア・トゥリー』 1987年
アメリカ的になったサウンド・テイストと、よりしっかりとしたメロディ・ラインがそれまで以上に世界の心を捉えた、エモーショナルで感動的でさえある一枚。
次点
プリンス『サイン・オブ・ザ・タイムス』
1987年
以上選んでみました。
皆さんならどんな感じになるでしょうか?
ちなみに僕が1位に選んだ『明日なき暴走』は、レコード・コレクターズ誌によると、なんと53位!?

読者投票によるランキングだと20位でありました。

いつもながらに、僕はこの本との相性がよくありません。

この記事へのコメント
作り込まれた“明日なき暴走”も好きだけど、
作り込まれていない“ネブラスカ”も捨てがたい。
僕の個人的1位は“ホテルカリフォルニア”かな。
『明日なき暴走』レコーディング時のスプリングスティーンの完璧主義がしんどかったと、以前クレランス・クレモンズが話していましたが、意外とそういう人なんですよねBOSSは。
ずっと僕のNO.1アルバムです。