90年代ベスト・ロックアルバム(2022)
ここのところ毎号連続で各年代のロック・ベストアルバムを発表しているレコード・コレクターズ。
8月号では90年代のセレクション。
だが、このロックというカテゴライズがよく分からない。
何がロックで、何がロックでないのか?
何故これはロックの仲間に入れられて、あれは入ってないのか??
というのがあまりにも曖昧だ。
シャーデーやア・トライヴ・コールド・クエストがロック・アルバムとしてランクインしているのなら、もっとあれもこれも入ってきていいはずだが。
う~ん、よく分からん。

というわけで、僕も今回90年代のロック・ベストアルバムを10枚選んでみることにした。
前回も便乗して80年代のベスト・アルバムを選んだが、その時はオールジャンルだった。
しかし今回は、レコード・コレクターズ誌に倣ってロック限定で選んでみたい。
若い頃自分がCDショップで働いていたので、その時の感覚でロック・コーナーで展開するであろう作品というカテゴライズでロックを定義づけた。
ロック・スピリットだとか、プロデューサーが云々というのは無視。
また同一アーティストからは複数枚選ばないこととした。
では早速一位から
第1位
オアシス『モーニング・グローリー』 1995年


『モーニング・グローリー』限定アナログ盤 (amazon)
90年代のロックシーンといえばやはりグランジが一番に思い浮かぶ。
しかし日本では、アメリカ発信のグランジよりイギリスからの波 ”ブリットポップ” の影響の方が大きかった。
そしてその筆頭にいたのがオアシス。
特にこのアルバム『モーニング・グローリー』の内容は素晴らしく、今も当時を知らない若い人にそれなりの人気を持っていたりするようだ。
ノエルの見事なまでのソングライティングに、冴え渡るリアムのヴォーカル。
キャッチーなギターのフレーズに8ビート。
意味もなくポジティヴになれた。
バブル崩壊後ではあるが、アメリカのグランジな気分とは少し違う、株や土地で損した人以外は幸福感があった時代でもあったと思う。
ちょっと懐かしい。
そしてそんなことを抜きにして、今聴いても凄いアルバムだと感じれる大傑作。
第2位
U2『アクトン・ベイビー』 1991年


87年にリリースされ大ヒットした傑作アルバム『ヨシュア・トゥリー』に続くオリジナル・アルバム。
前作とは趣向を変え、デジタルなダンスビートも取り入れたロック・アルバム。
新たな方向性でまたしても傑作を作ってしまったU2。
この次のアルバム『ズーロッパ』リリース後の来日公演(ZOO TV TOUR)が、巨大なステージセットも含めほんとに凄かった。
第3位
ハッピー・マンデーズ『ピルズ・ン・スリルズ・アンド・ベリーエイクス』 1990年


80年代終盤から、ストーン・ローゼズらともにダンサンブルなロック・グルーヴでマンチェスター・ムーヴメントの中心にいたバンド。
踊れるロックをという分野は、90年半ばくらいから日本でも人気が増してきた記憶があるけど、この当時はまだストーン・ローゼズ以外はごく一部でしか注目されてなかった気がする。
ローゼズの1stよりハマって聴きまくり踊ってた一枚。
第4位
レディオヘッド『ザ・ベンズ』 1995年


90年代のレディオヘッドといえば多くの人は『OKコンピューター』を挙げるのだろうと思うけど、ギターロックが好きな僕は断然こっち。
プログレ的なアレンジの完成度も高い、90年代UKギターロックの最高峰。
第5位
ベック『オディレイ』 1996年


「ルーザー」のヒットにより前作のメジャー・デビューアルバム『メロウ・ゴールド』が大きな脚光を浴びたベックのメジャー2作目。
ダスト・ブラザーズをプロデューサーに迎え、多種多様な音楽をサンプリングなどで用いコラージュし作られた素晴らしい作品。
最高にセンスの良い一枚。
第6位
ホール『リヴ・スルー・ディス』 1994年


ニルヴァーナは登場しないのに、ホールかいな?
と言いたくなる人もいると思うけど、このアルバムは傑作だと思う。
コートニー・ラブの夫であるカート・コヴァーンが亡くなった7日後にリリースされた作品。
クレジットはされていないが、カートがソング・ライティングに関わっている説が当時からあり、僕もそうだろうなと推測している。
第7位
ニュー・ラディカルズ『Maybe You've Been Brainwashed Too』 1998年


グレッグ・アレクサンダーのソロプロジェクトに近いバンド。
リリースされたアルバムはこれ一枚。
でもこれが最高なんです。
近年の活動では、キーラ・ナイトレイ出演の映画『はじまりのうた』で、マルーン5のアダム(キーラのヴァージョンもあります)が歌っていた曲「Lost Stars」は彼によるもの。
第8位
ナイン・インチ・ネイルズ『ダウン・ワード・スパイラル』 1994年


トレント・レズナーのソロ・プロジェクトに近い、インダストリアル系バンド。
このアルバムを聴いたときはかなり衝撃的だった。
最近のトレント・レズナーは、ナイン・インチ・ネイルズにも参加しているアッティカス・ロスとの映画音楽の仕事で名を馳せているイメージが強い。
第9位
パール・ジャム『Vs.』 1992年


ニルヴァーナとともに90年代グランジ・シーンのトップ・ランナーだったバンド。
70年代ロック的なサウンドやエディ・ヴェダーのヴォーカルが、僕にはニルヴァーナ以上に好み。
グルーヴのある70年的アメリカン・ハードロックが好きな人には特にオススメしたい。
第10位
リンボーマニアックス『スティンキー・グルーヴ』 1990年


当時ミクスチャーロック好きの間では、結構話題になっていたバンド。
この一枚しかアルバムのリリースはないと思うのだが、どうなんだろう。
今聴いても気持ちよく盛り上がれる、ファンキーなグルーヴが最高。
レッド・ホット・チリペッパーズの『母乳』が好きな人には特にオススメ!
以上が2022年の感覚で選んだ僕のベストテン。
客観的に考えたら、ニルヴァーナが上位に入ってこないとおかしいかもしれないけど、あくまでもこれが僕の好み。
もちろんニルヴァーナも好きです。
ただニルヴァーナのほんとの良さに気づいたのは『MTV アンプラグド・イン・ニューヨーク』を聴いたときだった。
90年代はロックを含め日本でも洋楽が売れていた時代。
懐かしいな~
皆さんの90年代はどうでしたか?


レコードコレクターズ8月号(amazon)
8月号では90年代のセレクション。
だが、このロックというカテゴライズがよく分からない。
何がロックで、何がロックでないのか?
何故これはロックの仲間に入れられて、あれは入ってないのか??
というのがあまりにも曖昧だ。
シャーデーやア・トライヴ・コールド・クエストがロック・アルバムとしてランクインしているのなら、もっとあれもこれも入ってきていいはずだが。
う~ん、よく分からん。

というわけで、僕も今回90年代のロック・ベストアルバムを10枚選んでみることにした。
前回も便乗して80年代のベスト・アルバムを選んだが、その時はオールジャンルだった。
しかし今回は、レコード・コレクターズ誌に倣ってロック限定で選んでみたい。
若い頃自分がCDショップで働いていたので、その時の感覚でロック・コーナーで展開するであろう作品というカテゴライズでロックを定義づけた。
ロック・スピリットだとか、プロデューサーが云々というのは無視。
また同一アーティストからは複数枚選ばないこととした。
では早速一位から
第1位
オアシス『モーニング・グローリー』 1995年
『モーニング・グローリー』限定アナログ盤 (amazon)
90年代のロックシーンといえばやはりグランジが一番に思い浮かぶ。
しかし日本では、アメリカ発信のグランジよりイギリスからの波 ”ブリットポップ” の影響の方が大きかった。
そしてその筆頭にいたのがオアシス。
特にこのアルバム『モーニング・グローリー』の内容は素晴らしく、今も当時を知らない若い人にそれなりの人気を持っていたりするようだ。
ノエルの見事なまでのソングライティングに、冴え渡るリアムのヴォーカル。
キャッチーなギターのフレーズに8ビート。
意味もなくポジティヴになれた。
バブル崩壊後ではあるが、アメリカのグランジな気分とは少し違う、株や土地で損した人以外は幸福感があった時代でもあったと思う。
ちょっと懐かしい。
そしてそんなことを抜きにして、今聴いても凄いアルバムだと感じれる大傑作。
第2位
U2『アクトン・ベイビー』 1991年
87年にリリースされ大ヒットした傑作アルバム『ヨシュア・トゥリー』に続くオリジナル・アルバム。
前作とは趣向を変え、デジタルなダンスビートも取り入れたロック・アルバム。
新たな方向性でまたしても傑作を作ってしまったU2。
この次のアルバム『ズーロッパ』リリース後の来日公演(ZOO TV TOUR)が、巨大なステージセットも含めほんとに凄かった。
第3位
ハッピー・マンデーズ『ピルズ・ン・スリルズ・アンド・ベリーエイクス』 1990年
80年代終盤から、ストーン・ローゼズらともにダンサンブルなロック・グルーヴでマンチェスター・ムーヴメントの中心にいたバンド。
踊れるロックをという分野は、90年半ばくらいから日本でも人気が増してきた記憶があるけど、この当時はまだストーン・ローゼズ以外はごく一部でしか注目されてなかった気がする。
ローゼズの1stよりハマって聴きまくり踊ってた一枚。
第4位
レディオヘッド『ザ・ベンズ』 1995年
90年代のレディオヘッドといえば多くの人は『OKコンピューター』を挙げるのだろうと思うけど、ギターロックが好きな僕は断然こっち。
プログレ的なアレンジの完成度も高い、90年代UKギターロックの最高峰。
第5位
ベック『オディレイ』 1996年
「ルーザー」のヒットにより前作のメジャー・デビューアルバム『メロウ・ゴールド』が大きな脚光を浴びたベックのメジャー2作目。
ダスト・ブラザーズをプロデューサーに迎え、多種多様な音楽をサンプリングなどで用いコラージュし作られた素晴らしい作品。
最高にセンスの良い一枚。
第6位
ホール『リヴ・スルー・ディス』 1994年
ニルヴァーナは登場しないのに、ホールかいな?
と言いたくなる人もいると思うけど、このアルバムは傑作だと思う。
コートニー・ラブの夫であるカート・コヴァーンが亡くなった7日後にリリースされた作品。
クレジットはされていないが、カートがソング・ライティングに関わっている説が当時からあり、僕もそうだろうなと推測している。
第7位
ニュー・ラディカルズ『Maybe You've Been Brainwashed Too』 1998年
グレッグ・アレクサンダーのソロプロジェクトに近いバンド。
リリースされたアルバムはこれ一枚。
でもこれが最高なんです。
近年の活動では、キーラ・ナイトレイ出演の映画『はじまりのうた』で、マルーン5のアダム(キーラのヴァージョンもあります)が歌っていた曲「Lost Stars」は彼によるもの。
第8位
ナイン・インチ・ネイルズ『ダウン・ワード・スパイラル』 1994年
トレント・レズナーのソロ・プロジェクトに近い、インダストリアル系バンド。
このアルバムを聴いたときはかなり衝撃的だった。
最近のトレント・レズナーは、ナイン・インチ・ネイルズにも参加しているアッティカス・ロスとの映画音楽の仕事で名を馳せているイメージが強い。
第9位
パール・ジャム『Vs.』 1992年
ニルヴァーナとともに90年代グランジ・シーンのトップ・ランナーだったバンド。
70年代ロック的なサウンドやエディ・ヴェダーのヴォーカルが、僕にはニルヴァーナ以上に好み。
グルーヴのある70年的アメリカン・ハードロックが好きな人には特にオススメしたい。
第10位
リンボーマニアックス『スティンキー・グルーヴ』 1990年
当時ミクスチャーロック好きの間では、結構話題になっていたバンド。
この一枚しかアルバムのリリースはないと思うのだが、どうなんだろう。
今聴いても気持ちよく盛り上がれる、ファンキーなグルーヴが最高。
レッド・ホット・チリペッパーズの『母乳』が好きな人には特にオススメ!
以上が2022年の感覚で選んだ僕のベストテン。
客観的に考えたら、ニルヴァーナが上位に入ってこないとおかしいかもしれないけど、あくまでもこれが僕の好み。
もちろんニルヴァーナも好きです。
ただニルヴァーナのほんとの良さに気づいたのは『MTV アンプラグド・イン・ニューヨーク』を聴いたときだった。
90年代はロックを含め日本でも洋楽が売れていた時代。
懐かしいな~
皆さんの90年代はどうでしたか?
レコードコレクターズ8月号(amazon)
この記事へのコメント
私の90年代ベストは
ニルバーナ/ネバーマインド
ダイナソーJr/グリーン・マインド
パール・ジャム/Vs.
サウンドガーデン/スーパーアンノウン
ビースティ・ボーイズ/チェック・ユア・ヘッド
ストーン・ローゼス/セカンド・カミング
プライマル・スクリーム/スクリーマデリカ
ハッピー・マンデーズ/ピルズ・ン・スリルズ・アンド・ベリーエイクス
ケミカル・ブラザーズ/ディグ・ユア・オウン・ホール
プロディジー/ミュージック・フォー・ザ・ジルテッド・ジェネレーション
ロック限定だったのですね。グランジ、マッドチェスター、レイブと80年代以上に面白いシーンがありましたね。ア・トライブ・コールド・クエストとかウータン・クランとかヒップホップのイキのいいのが沢山あるのに…
どうも、こんばんは。
ほんと暑いですね、サマソニ行きますが野外はもうThe1975だけにしようかなと弱気な考えをしております。
90年代はヒップホップ名盤多いですよね、R&Bも。
また、テクノも良いのがいくつもありました。
洋楽盛り上がっていた90年代が懐かしいです。