宇多田ヒカル 『BADモード』

寒いし、新型コロナウイルスは猛威を振るうわ(オミクロンは重症化しにくいという話もあるが、さて?)、2022年の幸先はあまり良くない。
もう人生も残りそれほど多くないだろうから、楽しくそして穏やかに暮らしていきたいものである。
大きなものはもう望みません。
そんな風に考えるのは、もう若くないという証拠。
実際若くない。
大きな夢なんかもう持っていない。
こんなんだからダメなのは自分でも分かっている。
でもそんな感じなのだ。
冷たい夜、布団の中で身体が温まっていることを感じる時の、あの何とも言えない気持ちよさ。
最高だなと思ってしまう。
そんな自分に何だかな~、である。

さて今日は宇多田ヒカルのニューアルバム『BADモード』について。
オープニングのアルバム・タイトル曲からして最高だ。
ロンドンを拠点に活躍するプロデューサー/DJのフローティングポインツも参加しているこの曲が、個人的にはベストトラック。




宇多田ヒカル『BADモード』(amazon)

彼女の最大の魅力って、メロディとメロディに乗せる日本語のフロウだと思う。
特にフロウに関しては、彼女の登場は革命的だったと言ってもいいのではないか。
これまでのアルバムに比べ、英語詞の比率が高くなっているゆえによけいに彼女の特異な部分が強調されているように感じた。
また英語詞部分に関しては、英語が理解できない僕には、メロディをスムースに聴かせるフック的に感じれて良かった。
あくまでも僕なりの感じ方だけど。

アルバム本編は10曲目の「Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー」まで。
それ以降の曲はボーナストラック扱い。
本編の「One Last Kiss」に加え、ボーナストラックの「Beautiful World (Da Capo Version)」と2曲の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』テーマソングが収録されている。



英語詞の多さに加え、クラブ・ミュージック的なテイストがこれまでより強いのも今作の特徴。
ビートに身体は反応するが、悲し気な気分になってしまうのは、メロディとヴォーカルによるものか。
基本的に彼女の音楽は悲し気だとずっと思ってきたが、デジタルなクラブ的なビートにより、その部分がより強く迫った来るんだが、これは僕の今の心情に起因しているのか、宇多田ヒカルの音楽性ゆえか?
それは、今はちょっと分からない。
ただ、アルバム『BADモード』は傑作だということ。
皆さま是非!!

この記事へのコメント

るーさ
2022年02月01日 08:24
シン・エヴァンゲリオン劇場でみましたけど 映画が終わって宇多田ヒカルのONE LAST KISSがかかるのはベストといえる演出でした。
ぼくも若くない年だけど ライブで78歳のミックが40代にみえるのをみて もし70まで生きていたのなら こうなりたいなと思いましたよ
2022年02月04日 16:29
るーささん

ミック・ジャガー目標になる存在ですよね。
それとエヴァと宇多田ヒカル、これって最強のセットだと思います。
凄く合ってますね。

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