『EPICソニーとその時代』スージー鈴木(集英社新書)
帯に書かれた、
「80年代」と書いて、「EPICソニー」と読む。
という文がピンと来る僕のような人にとっては、思わず手に取りたくなってしまう本。
実際手に取って、買ってしまった。
なので、帯にこのコピーを付けたのは正解だな。

これは80年代の日本のロック・シーンをけん引したレコード会社EPICソニーについて書かれたもの。
著者のスージー鈴木氏は僕と同学年のようなので、音楽環境も似ていたためかとても興味深く読むことが出来た。
EPICソニーを代表するアーティストともいえる佐野元春のインタビューも収録されている。
レコード会社(株)EPIC・ソニーは1978年にCBSソニーの全額出資により設立。
なんと意外にも(僕にとっては)最初のヒット曲は、1979年のばんばひろふみ「SACHIKO」だった。
この頃僕は中学一年生であったが、「SACHIKO」はもちろん知っている。
よくラジオで流れていた、けっこうなヒット曲で僕も好きだった。
僕が特に大好きで、レコードやCDを買ってよく聴いていたEPICソニーのアーティストはというと、
佐野元春・大沢誉志幸・渡辺美里・大江千里・岡村靖幸・ストリートスライダーズなど。
ちなみにこの本の中には、ストリート・スライダーズについては触れられておらず、ファンの僕としては非常に残念である。
上記のアーティスト以外にも、当たり前のように聴いていたモッズ・バービーボーイズ・小比類巻かほる・ボガンボス・TMネットワーク・遊佐未森などなど音楽好きならEPICソニーのアーティストに遭遇しないことは難しい時代だった。
90年代を目前とした89年には、ドリームズ・カム・トゥルーがデビューし、その後のEPICソニーをけん引していく。
ただこの本の中でも少し触れられているように、その後EPICソニーは新時代へと突入していくことになる。
佐野元春が「アンジェリーナ」でEPICソニーよりデビューしたのは1980年。
アルバム『SOMEDAY』がヒットするのは1982年(前年リリースのシングル「SOMEDAY」はヒットに至らなかった)だったが、佐野元春の登場はその後の日本のミュージック・シーンに大きな影響を与えることとなる。
とにかくその音楽は新しかった。
当時の若者の日常の感覚に近い詞がビートに乗り、スピード感があって、そして都会的だった。
今思えばだが、当時は都会といわゆる田舎というものが今以上に乖離していた。
そんな中、若者の多くは都会を志向していたように思う。
それは、少なくともイメージの上では日本中どこでも都会を感じることが出来る今とは、大きく違う時代だったからだ。
その勢いが、いわゆるバブル景気へともつながっていたのではないだろうか。

当時EPICソニーは、
『eZ』という自社所属アーティストの映像を作って流す番組を放送していた。
楽しみで毎週観てたなぁ。
↑岡村ちゃんは最高だ!
大沢誉志幸プロデュースの『Dance To Christmas』は名盤。
それと松岡英明が懐かしいな(「シェリーと夏と僕」は名曲)。
『eZ』という番組は、EPICソニーが他のレコード会社とは明らかに違うことを示す匂いを放っていた。
たまたま80年代に多感な時期を生きてきたから、当時のEPICソニーというレコード会社に思い入れを持ってしまうのだろうとは思う。
僕より後の世代なら、エイベックスというレコード会社に特別な感情を抱いている人は大勢いるだろう。
それだけのことだ、多分。
でもこの時期に多くのEPICソニーのアーティストの音楽に出逢えたことは幸せだったと思う。
佐野元春・岡村靖幸・大沢誉志幸・ストリートスライダーズは今もかなりの頻度で聴いている。
佐野元春はバリバリ活動しているので、ライヴにも参戦。
彼は変わらず今も素晴らしい作品を、次々リリースしている。
そんな佐野元春や、アルバム『SOMEDAY』のディレクターでもある小坂洋二氏のインタビューも掲載されているので、この時代のEPICソニーの音楽を聴いていた方にはオススメの一冊である。


『EPICソニーとその時代』集英社新書 (amazon)
佐野元春を初めて聴いてから、そろそももう40年。
長い付き合いになっています。
↑初めて買った佐野元春。
なお会社としての(株)EPIC・ソニーは1988年に吸収合併により消滅し、以後は一レーベルとなり、現在は”エピック・レコード・ジャパン”として存続している。
「80年代」と書いて、「EPICソニー」と読む。
という文がピンと来る僕のような人にとっては、思わず手に取りたくなってしまう本。
実際手に取って、買ってしまった。
なので、帯にこのコピーを付けたのは正解だな。

これは80年代の日本のロック・シーンをけん引したレコード会社EPICソニーについて書かれたもの。
著者のスージー鈴木氏は僕と同学年のようなので、音楽環境も似ていたためかとても興味深く読むことが出来た。
EPICソニーを代表するアーティストともいえる佐野元春のインタビューも収録されている。
レコード会社(株)EPIC・ソニーは1978年にCBSソニーの全額出資により設立。
なんと意外にも(僕にとっては)最初のヒット曲は、1979年のばんばひろふみ「SACHIKO」だった。
この頃僕は中学一年生であったが、「SACHIKO」はもちろん知っている。
よくラジオで流れていた、けっこうなヒット曲で僕も好きだった。
僕が特に大好きで、レコードやCDを買ってよく聴いていたEPICソニーのアーティストはというと、
佐野元春・大沢誉志幸・渡辺美里・大江千里・岡村靖幸・ストリートスライダーズなど。
ちなみにこの本の中には、ストリート・スライダーズについては触れられておらず、ファンの僕としては非常に残念である。
上記のアーティスト以外にも、当たり前のように聴いていたモッズ・バービーボーイズ・小比類巻かほる・ボガンボス・TMネットワーク・遊佐未森などなど音楽好きならEPICソニーのアーティストに遭遇しないことは難しい時代だった。
90年代を目前とした89年には、ドリームズ・カム・トゥルーがデビューし、その後のEPICソニーをけん引していく。
ただこの本の中でも少し触れられているように、その後EPICソニーは新時代へと突入していくことになる。
佐野元春が「アンジェリーナ」でEPICソニーよりデビューしたのは1980年。
アルバム『SOMEDAY』がヒットするのは1982年(前年リリースのシングル「SOMEDAY」はヒットに至らなかった)だったが、佐野元春の登場はその後の日本のミュージック・シーンに大きな影響を与えることとなる。
とにかくその音楽は新しかった。
当時の若者の日常の感覚に近い詞がビートに乗り、スピード感があって、そして都会的だった。
今思えばだが、当時は都会といわゆる田舎というものが今以上に乖離していた。
そんな中、若者の多くは都会を志向していたように思う。
それは、少なくともイメージの上では日本中どこでも都会を感じることが出来る今とは、大きく違う時代だったからだ。
その勢いが、いわゆるバブル景気へともつながっていたのではないだろうか。

当時EPICソニーは、
『eZ』という自社所属アーティストの映像を作って流す番組を放送していた。
楽しみで毎週観てたなぁ。
↑岡村ちゃんは最高だ!
大沢誉志幸プロデュースの『Dance To Christmas』は名盤。
それと松岡英明が懐かしいな(「シェリーと夏と僕」は名曲)。
『eZ』という番組は、EPICソニーが他のレコード会社とは明らかに違うことを示す匂いを放っていた。
たまたま80年代に多感な時期を生きてきたから、当時のEPICソニーというレコード会社に思い入れを持ってしまうのだろうとは思う。
僕より後の世代なら、エイベックスというレコード会社に特別な感情を抱いている人は大勢いるだろう。
それだけのことだ、多分。
でもこの時期に多くのEPICソニーのアーティストの音楽に出逢えたことは幸せだったと思う。
佐野元春・岡村靖幸・大沢誉志幸・ストリートスライダーズは今もかなりの頻度で聴いている。
佐野元春はバリバリ活動しているので、ライヴにも参戦。
彼は変わらず今も素晴らしい作品を、次々リリースしている。
そんな佐野元春や、アルバム『SOMEDAY』のディレクターでもある小坂洋二氏のインタビューも掲載されているので、この時代のEPICソニーの音楽を聴いていた方にはオススメの一冊である。
『EPICソニーとその時代』集英社新書 (amazon)
佐野元春を初めて聴いてから、そろそももう40年。
長い付き合いになっています。
↑初めて買った佐野元春。
なお会社としての(株)EPIC・ソニーは1988年に吸収合併により消滅し、以後は一レーベルとなり、現在は”エピック・レコード・ジャパン”として存続している。
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