タッシュ・サルタナ『Terra Firma』

タッシュ・サルタナの2ndアルバム『テラ・ファーマ』が発表された。
以前は、”ジミヘンの再来”なんて呼ばれたりもしていたが、
そうかぁ?
という感じがしていた。
それはさすがにミスリードだろうと。
確かにギタリストとして卓越したものがあるのは間違いないけど、ジミヘンを引き合いに出すのは、ちょっと違うと思えた。
2019年にサマソニの映像(ライヴ中継)を観て、たまらなく引き込まれてしまったのが彼女の音楽に触れた最初だった。
ルーパーを使った一人でのライヴパフォーマンス。
最高だった!



ギターテクニックと幅広い音楽性とエネルギッシュでアクティヴなステージ。
実際にライヴを観に行きたいと強く思った。

そしてついにリリースされた待望のニューアルバム『テラ・ファーマ』。
今作も前作に続き、全曲自らのプロデュースで楽器も全て自分でプレイしている(共作など4人のアーティストとのコラボあり)。
だが今作は全体的にメロウな音触りになっており、前作との変化が感じられる。
コロナ禍の影響があるのか?
とはいえこの音楽性は前作からも感じられたものであり、それほど大きな違和感はない。



夜に部屋で聴きたくなるサウンドであり、内省的な雰囲気を醸し出している。
いつもながらに歌詞の内容は分からないのだが。
また、お洒落なBGMとして機能しそうな洗練された作りにもなっていて、その部分に彼女の才能の大きさをさらに感じさせられた。



つまり、とても聴きやすいのだ。
もちろん、これ誉め言葉。
そもそも僕は基本的に、素晴らしい音楽は聴きやすいものだと思っている。
もちろん初めて聴いた時から聴きやすいものと、最初はとっつきにくいが数回聴いていると、あれっ?って思うくらい聴きやすく感じるようになってくるものというのはある。
なので多くの人が良いという作品は、できるだけ繰り返して聴くようにしている。
でないと、せっかくの素敵な音楽との出会いを見過ごしてしまうことになるから。





タッシュ・サルタナ『テラ・ファーマ』(amazon)

前作と比べ角かとれた感じは若干あるが、洗練された中にしっかりと刻まれたグルーヴィーなリズムは快感。
ギターはもちろん、他の楽器も含めリズムの入り方がとても好みなのです!

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