矢沢永吉 ”やっちゃえNISSAN”

矢沢永吉が日産自動車のCMに出演している。
既に幾つかのヴァージョンが放送されているが、
その中の一つに、
”やり過ぎなんてないんだよ!”
と永ちゃんが言うヴァージョンがある。



矢沢永吉は、やり過ぎの人だと思う。
多くの人が、何かに遠慮し、何かに脅え、何かを信頼することができずに、その歩みを止めてしまうような時でも、彼は進み続ける。
そして今の矢沢永吉がいる。
僕らが知る矢沢永吉、それはやりすぎの人。
もっと言うなら、やりすぎることが出来る人。
やりすぎだと思うほど、何かを追求できる人はそういない。
僕もその一人だ。

やり過ぎなんてないんだよ。
永ちゃんは僕らがやり過ぎだと思って躊躇うところを、気にせず前へと進み続ける。
そりゃそうだ、やり過ぎだなんて思っていないのだから。
だからやり過ぎることが出来るのである。
そう、その言葉通り永ちゃんは、やり過ぎなんてないと思っているのだ。

しかし客観的に見て、永ちゃんはやり過ぎている。
だから変だ。
あの英語ニュアンスに聴こえるような日本語を破壊した発音の歌い方。
自ら自分のライヴを手掛ける(イベンターに頼らず自らやってしまう)。
結局またイベンターに任せることになるが、企画案を出すことはあっても普通の人はそこまでやらない。
パールジャムか?
(ちなみにパールジャムも今はイベンターに任せてるはず)
アレンジだって、自らコンピューターを触ってやろうとする。
何でも自分でやらないと納得できないのだ。
横領にあって抱えた35億円にも及ぶ借金も数年で返済してしまう。
一体何枚あのE.YAZAWAのタオルを売ったんだろうか?
過剰だ。
でも永ちゃんきっと思ってる、
何でみんなやんないの!?
きっとそれが当たり前なのだ。
だからこそ、矢沢永吉なのである。

ここでまた多くの人(僕を含め)をダメにしている客観的なものの見方をするならば、やはり永ちゃんはやり過ぎの塊である。
本人以外はみんなそう思ってるだろう。
なので、多分凄く面倒くさい人なんだと思う、永ちゃんは。
スタッフ大変だろうな。
そんな風に考える僕は、いつまで経っても憧れるだけで、永ちゃんのようには成れないままでいる。



あのCMを見て、僕は少し心を打たれた。

永ちゃん、やり過ぎなんてないんだよね。


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